2024年になり新NISA制度が始まったことで、新NISAを始める方は多いでしょう。
一方でこれまでNISAをしていた方で、新NISAを機に証券会社を見直す方もいるかと思います。私自身、2023年までのNISAは楽天証券を利用していましたが、新NISAを機にSBI証券にNISA口座を変更しました。
この記事では楽天証券からSBI証券に移管するメリットや手順・注意点について解説しています。
まず最初に、NISA口座の変更は1年単位で可能となっており、楽天証券や他証券口座で2024年1月以降に1回でも新NISA枠を利用して投資をしている方は、2024年度はNISA口座の変更はできません。2024年10月1日以降に2025年度のNISA口座の変更手続きが行えることを知っておきましょう。
SBI証券に変更するメリット
NISA口座をSBI証券に変更するメリットについて2点解説します。
⑴ ポイントが貯まりやすい
新NISAを始めるとポイントが貰えるんだね
SBI証券で「新NISA」を始めると獲得できるポイントとして、①クレカ積立によるポイント還元と②投資信託の保有により獲得できるポイント「投信マイレージポイントサービス」があります。
①クレカ積立によりポイントが獲得できますが、現在クレカ積立可能額は上限5万円であり、それ以上は現金決済となります。SBI証券クレカ積立の対象カードは以下の8種類のクレジットカードです。
1.三井住友カード
2.Oliveフレキシブルペイ
3.東急カード
4.タカシマヤカード
5.アプラスカード
6.UCSカード
7.大丸松坂屋カード
8.オリコカード
おすすめは三井住友カードで、クレカの種類によりポイント還元率は0.5~5.0%です(下図参照)。三井住友ナンバーレス(NL)カードのみ年会費無料で、0.5%還元されます。
- 三井住友NLカード 0.5%
- 三井住友カードゴールドNL 1.0%
- 三井住友カードプラチナプリファード 5.0%
②投信マイレージポイントサービスでは、投資信託の保有によるポイント付与率は銘柄により0.0175~0.1%となっており、楽天証券より優位です。このサービスがSBI証券へ乗り換える一番のメリットだと考えています。
またSBI証券では獲得するポイントの種類を選択することができます。楽天証券では楽天ポイントのみであるのに対し、SBI証券ではTポイント、Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALマイルと選択肢が多いことも魅力的です。おすすめはTポイントで、ウエル活に利用すれば1.5倍相当の価値になります!
SBI証券と楽天証券の獲得できるポイントの比較については別記事で解説します!(準備中)
⑵ IPO投資に向いている
IPOは上場前の抽選で獲得できれば、株価が上昇したタイミングで売却すると低リスクで利益を得ることができます。新NISAの成長投資枠でおこなうことで、非課税で値上がり益をまるまる受け取ることができます。
ただし全ての証券会社がIPOを取り扱っているわけではありません。SBI証券はIPOサービスに力を入れており、楽天証券より取扱銘柄が多いのが魅力的です。
IPOって難しそうだし
よくわからない・・・
私もそう思っていましたが、抽選に当選すれば大きな利益を得られる可能性が高く、こういった投資もあることを知っておいて損はないかと思います。株や投資に慣れてきたときの投資先の候補として、IPO投資に向いているSBI証券で新NISAをはじめるメリットは大きいでしょう。
SBI証券へ変更するデメリット
次にSBI証券へ変更するデメリットや注意点について3点解説していきます。
⑴ 時間と手間がかかる
NISA口座の変更手続きが完了するまでにかかる時間は、金融機関によっても異なりますが、数週間から1ヶ月程度かかります。私自身、楽天証券からSBI証券へ移管が完了するまでに1ヶ月ほどかかりました。
変更先の証券会社の口座を開設していない場合はさらに時間を要するため、開設していない方は早めに開設するといいでしょう。
⑵ NISA口座で保有している銘柄は移管できない
これまで別の証券口座で運用していた
NISA投資分はどうなるの?
例えば楽天証券からSBI証券に移管する場合、これまでの楽天証券のNISAで運用していた資産はSBI証券に移すことはできません。
売却しない限り、これまでの投資分は楽天証券で運用され続けます。元本はそれ以上増えませんが、非課税期間中は運用し続けることが出来るので、非課税期間が終わるまでは売却しないことをおすすめします。(非課税期間:購入時から一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間)
⑶ 楽天証券よりキャッシュレスで投資できる金額が少なくなる
クレカ決済は上限月5万円ですが、楽天証券であればさらに毎月5万円まで楽天キャッシュ決済を使った積み立て投資が可能です。
楽天カードから楽天キャッシュへチャージすることで楽天ポイントが0.5%還元されます。
SBI証券ではクレカ決済の上限5万以降は現金決済となるので、キャッシュレスで楽天ポイント還元の恩恵を受けたい方はデメリットに感じるかもしれません。
移管手続きの手順 (楽天証券からSBI証券)
楽天証券からSBI証券へNISA口座を変更する流れは以下の5ステップです。NISA口座を変更する手順は基本的にこの流れと同じなので、楽天証券以外から他社に乗り換えを検討している方も参考にしてください。
順番に解説していきます。
Step1. 楽天証券で「勘定廃止通知書」を発行する
NISA口座を変更する場合、まず現在開設しているNISA口座(ここでは楽天証券)から「勘定廃止通知書」を発行してもらう必要があります。勘定廃止通知書の発行は楽天証券のウェブサイトから請求できます。
数営業日で「勘定廃止通知書」が郵送されます。
Step2. SBI証券の口座を持っていなければ開設する
SBI証券口座をまだ開設していなければ、すぐに開設しましょう。その際、公式サイトからオンラインで申し込むことをおすすめします。郵送で申し込んだ場合は、書類のやり取りが生じるため2週間程度かかります。オンラインだと、手続きを全てインターネット上で完結できるため、最短1日で開設できます。
Step3. SBI証券に「NISA口座開設届出書」を請求する→「非課税口座開設届出書」が届く
すでにSBI証券開設済みの方は、SBI証券のPCサイトより「NISA口座開設届出書」を請求します。
書類の請求から到着までは5日程度かかります。※SBI証券サイトより
Step⒋ SBI証券に「勘定廃止通知書」と「非課税口座開設届出書」を返送する
楽天証券から「勘定廃止通知書」、SBI証券から「非課税口座開設届出書」が届いたら、それぞれの書類を記載し返送します。また、本人確認書類のコピーも必要となりますので、忘れずに同封して返送しましょう。
Step5. NISA口座の変更完了
SBI証券と税務署それぞれで書類の審査が完了すると、SBI証券のPCサイトにログインした際に「重要なお知らせ」のボックスに「NISA口座開設完了」のお知らせが届きます。2~4週間ほどかかります。
以上がNISA口座の移行手続きの一連の流れになります。
キャンペーン
現在SBI証券では、新NISAに関するクイズに答えて全問(3問)正解すると、「エントリー&総合口座+NISA口座開設」で2,000円がもらえるキャンペーンを開催しています。
出典:SBI証券|NISAはSBIでGO!キャンペーン
他社からSBI証券に移管する場合もSBI証券口座未開設の場合は対象となります。ぜひこのお得なキャンペーンを利用しましょう!